歯の豆知識

2018年2月28日
シェーグレン症候群の口腔乾燥症について

唾液が出にくく、お口の中が乾燥した状態になる口腔乾燥症には、様々な原因が考えられますが、今回はその中でも、自己免疫疾患(膠原病)であるシェーグレン症候群について、ご説明します。

 

シェーグレン症候群は、様々な乾燥症状が特徴で、目が乾く、口が渇く、鼻が乾く、肌がカサカサするなどが上げられます。

その中でも、お口が乾燥することで、様々な不快な現象が起こります。

 

◯舌の動きが滑らかではなくなるので、喋りにくくなります

◯舌が、食べたりしていない状態でヒリヒリします

◯虫歯、歯周病に、非常になりやすくなります

◯水分の少ない、クッキーやパンなどを食べると、お口の中が痛んだり飲み込みにくくなったりします

◯唾液腺(唾液を作る器官)が腫れたり痛くなったりすることがあります

◯舌が白くなります

◯口内炎ができやすくなることがあります

 

重症なかたを除くと、この症状は常にあるわけではなく、調子の良い時と悪い時の波があることが多いです。

 

唾液を出しやすくするために、梅干しのように酸味のある食べ物を摂取するのは有効なのですが、酸は歯を溶かしてしまうので虫歯のようになりやすく、注意が必要です。

ガムを噛むことも、唾液の分泌につながりますが、糖分を含んでいるとただでさえ虫歯になりやすく、シェーグレン症候群のかたは普通以上に虫歯になりやすいので、キシリトール100%のものがおすすめです。

また、お口が乾くので水分を良く取る必要が有りますが、こちらも糖分の入ったもの(ジュース、炭酸飲料、スポーツ飲料、乳飲料など)を常に摂取するのも、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいますので、お水やお茶を飲むようにしましょう。

唾液腺のマッサージも、多少の効果があります。

 

 

唾液が極端に出にくい場合は、内服のお薬がありますが、そちらは専門科(リウマチ外来や膠原病外来)で処方してもらいます。

しかし、根本的に治してくれる薬はなく、対症療法をしていくことになります。例えば、人工の唾液を使うというのもひとつの方法です。

歯科医院で処方されるのは、サリベートというスプレー式の人工唾液です。舌の上、裏、頬粘膜(ほっぺたの内側)など、まんべんなくスプレーすると、効果が長持ちします。しかし、あまり美味しくないようで、好まれません。

 

市販でもジェルやスプレー式のものが手に入りますので、いろいろと味を試してみると良いかもしれません。

 

さて、ここが一番大切ですが、虫歯や歯周病のリスクが高いので、定期的な歯科の受診をおすすめします。歯石や歯垢は早期に除去し、お口の環境を整えて上げると良いと思います。

もし虫歯があったら、早期に発見出来たほうが回数もかからず治療が完了します。

歯科医院の受診の場合は、シェーグレン症候群である旨をおっしゃってください。ステロイドなどの内服がある場合も、申告が必要です。

 

シェーグレン症候群は、乾燥症状だけでなく、怠い、発熱、皮膚の症状や神経痛など、予測が困難な様々な症状が出現します。どれも生活の質を損なう、辛いものです。お口の環境を整えることで、ひとつでも楽になると良いと思います。

 

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